赤イカ?白イカ?

ケンサキイカには色々な別称があります。
その中でも特に紛らわしいのが、赤イカという呼び方と白イカという呼び方が存在すること。
伊豆諸島等では赤イカ、山陰や九州等では白イカ、ということになります。


どっちやねん!と言いたくなりますが、これはケンサキイカが海中では白く、水揚げをすると赤くなる為です。
おそらく温度による変化かと思いますが、それを示しているのが↓の写真です。





これは氷詰めで密封されていたケンサキイカなのですが、氷に直接触れていなかった表側は赤く、逆に氷に触れていた裏側は白さを保っています。





もう一枚。氷に触れていた部分とそうでない部分とで明らかに色が違うのが分かります。
ちなみに黒いのはイカスミです。


カメレオンなどは周囲に溶け込む為に体色を変色させますが、ケンサキイカの場合は生きていなくても勝手に体色が変わります。
その様子が伺える動画を撮影してみました。





主に外套膜の先端部分を撮影したのですが、白い部分が赤くなったり白く戻ったりするのが分かるでしょうか?
こうしてみると、白イカと呼ばれるのも赤イカと呼ばれるのも分かる気がします。
と言うわけで赤イカは皆さんの口に運ばれるわけですが、塩辛にしていく際に皮は剥いでしまうので実際に赤いかどうかはほとんど分からないと思います。


それにしても赤かったり白かったり、紅白まんじゅうのようで実におめでたいですね。
結婚式や入学式のお祝いに赤白イカはいかがでしょう。
引き出物の包みを開けたら、角がにょっきり。
イカがばばーん!!
参列者もびっくりすること間違いなし!


……え?
いえ、おめでたいのはケンサキイカのことですが……
なんで私を見るんですか?