神津島日記2

私が座席を取った二等船室は、長方形の大き目の教室のような形をしていて、リクライニングシートがずらりと並んでいます。
大体200名くらいは入りそうな感じの部屋で、睡眠はここでとることになりました。
消灯時間は夜中の11:30時。甲板はまだまだにぎやかですが、この部屋はすっかり静まり返っています。
いるはずだったんですが。


きました。
いびきです。


んごぉ〜っ!んごぉっ〜!と、部屋中にいびきが響きます。
はじめは一つだったそれは、やがてもう一つ増えていびきの二重奏になりました。
こうなるとまどろんではいるもののなかなか寝付けません。
電車の中でもいびきに遭遇することはありますが、電車は縦長な分、近くに座っている人って
それほどいないんですよね。
ところがこの場合、長方形の部屋なのでいびきとの遭遇率がどうしても高くなってしまうようです。
これにはどうにもたまらず、室外に退避することにしました。


ここでわかったのが、毛布で寒さをしのげる季節であれば席なしの方がよほど快適なのではないかと言うことです。
横になって寝そべることができますしね。
しばらく夜の海を眺めてから、再び席に戻って今度は朝の5時頃まで眠りにつくことができました。
中欧米人一行が室内で談笑を始めるという和やかなワンシーンもありましたが(にっこり)、
日が開けるころには最初の目的地、大島です。


洋上で朝を迎えるのは初めてで、綺麗な日の出を拝むことができました。

南無南無・・・


ここからさらに、4時間をかけて船は神津島に向かいます。


つづく。